
すっとん、「プレジデント」というビジネス系御用達な雑誌を愛読してます。
愛読と言っても毎月購入するというよりは、たまたま本屋によってたまたま見かけたら買う、という程度ですが。
このプレジデント、無料のメルマガもやっていて、毎日のようにプレジデントの記事が配信されるんです。
それを楽しみに日々読んで学ぶすっとんでしたが、どうも最近時々変な記事が混じってる。
プレジデントのメルマガを受信するようになってから2年くらいたちますが、気になり始めたのはここ半年とかでしょうか。
なんかね、記事で堂々と政治批判とかしてるんです。
え、プレジデントって「アベをゆるすな!」とか言っちゃう雑誌だったっけ?って感じ。
別に個人でどんな思想を持っていようと勝手ですが、それを雑誌の記事として書くほうも書くほうだし、載せるほうも載せるほうって感じ。
そんな中でも、今日のメルマガで配信された記事は特に変だったので(ダメだろこれという意味で)ご紹介です。
『退職する時に「株を下げる人」のNG行動6』という記事
これです。
まずね、タイトルからして意味不明。
退職理由は様々にあって、やむを得ず会社サイドと戦って退職を勝ち取るなんてことも少なくないはずです。
会社サイドと戦うんだから、会社から見れば「株を下げる人」であることは明白です。
なんでそんなこと気にしなきゃならんのか?
・・・まぁいいや。読み進めましょう。
随所で出てくる『「辞めるんだから関係ない」はダメ!』
読み進めてみると、『「辞めるんだから関係ない」はダメ!』というニュアンスの言葉が非常に多く登場してきます。
おそらく、世間は狭いから転職後に前の職場の人とあったら職務上不利益になるよ、ということかと思います。
が!
まず、転職後に本当に前の職場の人と会うことある?
業種・職種によってはそんなこともあるかもしれませんが、それこそ本当に業種・職種によりますよね。
現実的に考えれば、前の職場の人と仕事中にバッタリ会うことってどれくらいあるでしょう?
気を遣って「株を下げずに」辞めることが、どれだけ有意義でしょうか。
で、さらに言えば100歩譲って前の職場の人と遭遇してしまったとして、それがイコール不利益になり得るかはわかんなくない?
「退職して株を下げる」ことを前提としても、基本的に敵対するのは人事部や上司くらいですよね。
同僚や後輩まで敵に回すシチュエーションなんて限られてくるし、部署が違えば「懐かしい!」と挨拶こそすれ退職で株を下げたくらいで「あいつはダメなやつだ」なんて感想を抱くとは思えません。
退職代行を否定
最近何かと話題になる退職代行業。
ご存知でしょうか?
本人のみでの退職が困難な場合、会社への連絡から諸手続き、場合によっては弁護士の斡旋などをしてくれる業者さんです。
本記事では、この退職代行を否定しています。
なぜかって?
マナーとしてダメだろう、と。
はぁぁ?
もうね、バカかと。
そもそも、なぜわざわざ高い金を払って退職代行を依頼しているのか分かってない。
自分で辞められる状況なら、さっさと辞めてるでしょう。
辞められないような状況を会社が作っている(しかも決してポジティブな意味ではない)から、退職代行に依頼するしかないんです。
そういう状況を作ってる時点で、マナーや礼儀がなっていないのは会社のほう。
そんな会社に対して、それでもマナーを守れというのでしょうか?
随所に滲み出る前の職場への配慮・マナー
もう前の段階でも言葉として出ていますが、「会社への配慮・マナーを忘れるな」という言葉がちりばめられています。
なんでも記事によると、「退職後にお困りのことがあったら、いつでも電話ください!」と言うのがマナーのようです。
なんで辞めた会社からの電話を取らなきゃいけないのか?
それ、給料でるんですか?
退職した人もイチ契約者として、会社と雇用契約を結んでるわけです。
会社の命令で行うことは、賃金が発生して然るべきです。
当然、電話をとって業務に関連した話題を(例え数分だとしても)会話したということは、契約して賃金が発生しなければおかしい話です。
それを、「マナーだから」と言っちゃうあたり、時代錯誤も甚だしいですね。
また、こうも書いてあります。
辞めるタイミングは、会社の繁忙期を避けて余裕のあるタイミングであるべきだ、と。
それが出来るなら苦労しないでしょ!
先にも申し上げた通り、誰しもがステップアップのための退職というわけではないのです。
決してポジティブとは言えない理由で辞める人もいるでしょう。
(というか、ぶっちゃけそういった人のほうが多いんじゃない?)
なんで辞めるタイミングまで会社に気を遣わなきゃいけないのか。
全くもって理解できません。
引継ぎはして当然!
「引継ぎはして当然」と書いてありました。
まぁそれは私も「当たり前だ」と思ってしまった部分があります。
が、そもそも個人に頼って日頃から社員の間で情報共有できていない時点で、やはり時代遅れな考え方なんですよね。
聞いた話によると、アメリカなどではむしろ「引継ぎ」などは一切ないのが当たり前で、前任者のやり方をぶち壊して新しい風を入れることが新任者に求められることだそうです。
アメリカと日本では働き方が異なるので単純な比較は出来ませんが、「アメリカと日本は違う」と言ってる時点ですっとん自身もグローバルな視点が欠落してしまっているのかもしれません。
突っ込みどころ満載!
とまぁ、こんな調子で突っ込みどころが満載過ぎて、ちょっとひどい記事だったので思わず愚痴のブログを書いてしまいました。
こんな”疑似マナー”なんてものを流行らせるからおかしいことになるんですよ。
いつだったか、ちょっと前に話題になった「目上の方に対して日本酒を注ぐときに、注ぎ口とは反対の部分で注ぐのがマナー」ぐらいバカな話ですよね。
こんなことを天下のプレジデント様が書いていることに、また憤りを覚えてしまいます。
もうプレジデントの購読やめようかなぁ。。。